全国高校総体(インターハイ)陸上の女子やり投げ決勝が2019年8月7日に沖縄県沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、木村玲奈(滋賀・近江3年)が最終6回目の投てきで52メートル84。劇的な逆転優勝を果たした。
5月に右ひじの痛みが再発。やりを投げると痛むため、インターハイに向けては「走り込みや鉄棒をやったり、メディシンボールを使ってフォームを固めたり」できることを取り組んできたという。
1回目に47メートル94を投げてトップに立った。しかしその後、逆転を許し、5位で迎えた最終投てきだった。「こんなところで負けられない」と、渾身の一投で大逆転。喜びを爆発させることもなく、淡々としていたが、実は「うれしすぎて」観客に背を向け、静かに涙を流していた。
木村玲奈の話「目標は55メートル以上投げることで、左手と脚をうまく使うことを意識しました。風が強かったので、やりが流されないように低く投げました。今季は全国大会があと2つあるので、そこでも1位を獲れるように頑張りたいです」
(文・小野哲史、写真・幡原裕治)