全国高校総体(インターハイ)陸上の男子5000メートル競歩決勝が2019年8月6日に沖縄県沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、前回3位の宮原空哉(佐賀・鳥栖工3年)が22分10秒29で初優勝を飾った。
ゴール後、宮原は反省しきりだった。先頭でレースを終えたライバルの石田理人(兵庫・尼崎西3年)が歩型違反でゴール後に失格。2番手にいた宮原に「棚からぼた餅のように」勝利が転がり込んできたからだ。ただ、だからと言って優勝の価値が下がりはしない。宮原はこの経験を生かし、さらに強くたくましくなる。
宮原空哉の話「喜べない理由はもう1つあって、他の選手との接触で靴紐がほどけ、レース中に止まって結び直さなければいけなかったからです。幸いスローペースだったのでなんとか戻れましたが、全国の決勝という舞台で競技者としては一番やってはいけないことをやってしまいました。情けないです」
(文・小野哲史、写真・幡原裕治)