全国高校総体(インターハイ)陸上の男子八種競技決勝が2019年8月4、5日に沖縄県沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、池田塁(長崎・諫早農3年)が最終種目の1500メートルで逆転し、5689点で初優勝した。
初日の前半4種目を終えて3位。2日目最初の種目である課題の110メートル障害は「予定よりかなり悪く」16秒30と、出場全選手中、下から6番目のタイムで順位を落とした。しかし、ライバルたちも得点を伸ばせなかったこともあり、「まだ優勝を狙える」と池田は最後まで諦めなかった。1500メートルは「厳しいレースになる」と覚悟したが、チームメイトなどたくさんの声援を力に変えて乗り切った。
池田塁の話「1日目は風や自然にやられてしまい、メンタルもボロボロで2日目に切り替えてできるかどうか不安でした。でも、先生から言われた『気持ちの強い者が勝つ』という言葉がずっと頭にあって、なんとか頑張ることができました。得点は満足できませんが、結果的に日本一になれたので最高の一日になりました」
(文・小野哲史、写真・幡原裕治)