全国高校総体(インターハイ)陸上の男子100メートル決勝が2019年8月5日に沖縄県沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、鵜澤飛羽(宮城・築館2年)が参考記録ながら10秒19(追い風2.9メートル)の好タイムで優勝した。

インターハイ陸上男子100mで優勝した鵜澤飛羽

「本命なき戦国レース」と目された男子100メートルを制したのは、200メートルを得意とする〝伏兵〟だった。5月に足首を痛め、インターハイ路線を断念しかけたが、故障が癒えるとともに調子を上げ、1ヶ月前の宮城県選手権ではそれまでの自己ベスト(10秒70)を大きく上回る10秒45をマークしていた。

この日の決勝では、課題だったスタートでうまく飛び出し、後方からの強い追い風を誰よりも味方につけた。「自分のストロングポイントは後半の伸び」というように、中盤から抜け出してライバルたちを力強く振り切った。

鵜澤の話「まだ実感はありませんが、こうやって通用したので自信になりました。これからはもっと鍛え上げて、一気にみんなを離せるような走りを身につけたいです。あとは200メートルでも良い結果を残して宮城に帰りたいと思います」(文・小野哲史、写真・幡原裕治)