全国高校総体(インターハイ)陸上の男子ハンマー投げ決勝が2019年8月4日に沖縄県沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、前回大会、2年生で唯一8位に入賞した執行大地(兵庫・市尼崎3年)が65メートル83をマークし、初優勝を果たした。(文・小野哲史、写真・幡原裕治)
ウエート減らし、力みがとれた
4月の兵庫リレーカーニバルで高校歴代3位の67メートル36をマークし、6月の近畿大会では67メートル64と記録をさらに伸ばした。優勝候補筆頭として迎えた今大会ではあったが、執行は最初から気を引き締めていた。「去年の大会もそうでしたが、ハンマー投げは『一発ハマり』がある競技。誰もが65メートルを超えてもおかしくないと自分に言い聞かせながらやっていました」
今季に向けての冬季練習、そして今季に入ってからもウエートトレーニングの量を大幅に減らした。チームとして走り込みが多いこともあり、「体重は昨年から約10キロ落ちた」という。その狙いについて執行は、「ウエイトトレーニングを多くすると、上半身の力みが投げに影響するから」と語り、「力みが取れて、回るときに自然に加速できている感覚が出てきた」と、たしかな成果を実感している。
1年次の円盤投げ4位を含め、自身3度目となるインターハイ。執行は勝つことはもちろん、達成されれば10年ぶりとなる高校記録(68メートル33)の更新、そして70メートル突破という大きな目標を掲げて沖縄に乗り込んだ。