全国高校総体(インターハイ)陸上の女子400メートル決勝が2019年8月4日に沖縄県沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、前回覇者の高島咲季(神奈川・相洋3年)が53秒44で優勝し、この種目では史上5人目となる大会2連覇を飾った。(文・小野哲史、写真・幡原裕治)
この1年、高校生には無敗
結果こそ前回と同じ「優勝」だが、そこに至るプロセスとレース後に浮かんだ感情は、前回とはまったく違うものだった。「去年は優勝を狙っていた中でも、『優勝しちゃった』という感じでしたが、今年は『負けられない』という気持ちが強かった。とにかく一番でゴールしたかったので、勝てて良かったです」と、高島は安堵の表情でレースを振り返った。
1年前のインターハイ制覇から高校生相手には一度たりとも負けていない。今年度も5月の静岡国際で高校歴代5位の53秒31をマークし、6月の南関東大会でも53秒40と、53秒台を連発して着実に成長を遂げながら強さを発揮してきた。しかし、自身が「プレッシャーは感じていないつもりでしたが、どこかで(無意識に)感じていたのかもしれません」と語るように、この日は55秒89と高島にしてはやや平凡なタイムで予選を終え、必ずしもライバルたちを圧倒できたわけではなかった。