恵那高校(岐阜)英会話部の9人は、スリランカの女子高校生15人と交流しながら一枚絵を完成させた。
インターネットを介し英語で交流
昨年7月から財団法人のプロジェクトの一環で、スリランカの女子高校生たちとインターネットやスカイプを活用しながら、英語で交流を始めた。「スリランカの高校生は英語が上手で積極的。すぐに私たちの顔と名前を覚えてくれてうれしかったし、それを機に会話がより弾むようになりました」(日下部真帆さん・3年、部長)
「海の豊かさ守りたい」
両国の生徒たちは、「貧困をなくす」「教育の質を高める」といった世界を変えるために必要なことを教材で学んだ。さらに海の豊かさを守ることについて調べ、レポートなどにまとめ、ネット上で共有した。「ゴミのポイ捨てや産業廃水による海の汚染など、スリランカの海も日本と同じ問題を抱えていたんです」(日下部さん)
海を守るために「recycle(再生利用する)、reuse(再利用する)、reduce(減らす)」する大切さを表現した一枚絵の共同制作をすることに決めた。大きな布のキャンバスの半分に英会話部が絵を描いた後にスリランカへ送り、スリランカの高校生がもう半分を担当した。「私たちはゴミを拾う人たち、きれいな海の浜辺で産卵するウミガメなどの絵を描きました」(日下部さん)
一方、スリランカの高校生は、さまざま海洋生物やゴミの分別をする人を絵にした。自由の象徴であるワシが魚を捕獲する場面も描き入れた。昨年12月から約3カ月かけて「Borderless Oceans(国境のない海)」と題した絵が完成した。一枚絵には両校の生徒たちの「We are all connected through the oceans,so we must work together to protect and preserve that connection.(私たちはみんな海を通してつながっている。そのつながりを守り、維持していくために一緒に活動していこう)」との願いが描かれている。絵は岐阜市にある公共施設に展示された。(中田宗孝)
- 【部活データ】創部55年以上。週3回活動。普段は洋楽を歌ったり、大会に向けた英語のスピーチを考えたりしている。地元の喫茶店に依頼され、外国人客用にメニューの英訳も行った。