奨学金を受給している大学生の割合が7年連続で減少していることが、全国大学生活協同組合連合会が2月25日に発表した「第58回学生生活実態調査」で分かった。
奨学金受給額は月平均5万7140円
調査は、2018年秋に行われ、30大学の10980人の回答を集計した。調査結果によると、何らかの奨学金を受給している学生は30.5%(自宅生は24.7%、下宿生は34.7%)で、7年連続で減少した。1カ月の平均受給金額は5万7140円(自宅生は平均5万2860円、下宿生は平均5万9090円)だった。
「貸与型」が大半、「給付型」はわずか
奨学金は、卒業後に返済が必要な「貸与型奨学金」と返済が不要の「給付型奨学金」に分けられる。調査結果によると、全体の25.4%が日本学生支援機構の貸与型奨学金を受給し、同機構以外の貸与型奨学金を受給している人も1.3%いた。一方、日本学生支援機構の給付型奨学金を受給している人は2.5%、同機構以外の給付型奨学金を受給している人は3.9%だった。大学生の奨学金の多くが貸与型奨学金であるのが現状だ。
貸与型奨学金受給者の74%が、将来の返済に不安を感じていると回答している。奨学金の使途は、授業料など大学への納付金や、食費・住居費などの生活費が中心だ。全国大学生協連では「『貸与型』を敬遠する傾向が続いている」と分析している。