全国の高校で2017年度に起きたいじめの把握件数(認知件数)が1万4789件に上ったことが、文部科学省が10月25日に公表した調査結果で分かった。
調査結果によると、高校で起きたいじめは、前年度より1915件増えた。調査は毎年行っている。近年、いじめの定義を「いじめられた子どもの立場で判断する」方針に変えたことで、件数が増えている。
いじめが把握された高校数は3215校で、全国の高校の約6割。いじめられた生徒の男女別では、男子7840件、女子6949件だった。いじめの種類は、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」(62.5%)、「パソコンや携帯電話で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」(17.5%)、「仲間はずれ、集団による無視をされる」(14.0%)が多かった。
小中学校も含めたいじめの件数は41万4378件(前年度から9万1235件増)だった。ただ、また、都道府県ごとの調査結果では児童生徒数1000人あたりのいじめの把握数は最大で12.9倍あるといい、いじめの把握に積極的な県とそうでない県があることがうかがえる。調査結果に含まれていないいじめもあるとみられる。