英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は9月26日、世界の大学を研究の影響力や国際性、海外の研究者からの評判などで順位付けした「世界大学ランキング」の最新版(2019年版)を発表した。

1位は英国のオックスフォード大、2位も英国のケンブリッジ大学で、3位は米国のスタンフォード大。いずれも昨年と同順位だった。10位以内は米国と英国の大学で独占した。アジアの大学では、中国の清華大学(22位)が最上位。中国の大学がアジアトップになったのは現在の集計方法になってから初めてという。シンガポール国立大(23位)、中国の北京大(31位)、香港大(36位)が続いた。

日本の最上位は東京大(42位)。東京大は4年前にはアジアトップの23位だったが、近年は中国やシンガポールの大学より低い順位にとどまっている。日本の大学で200位以内に入ったのはほかに京都大(74位)だった。日本政府は、世界大学ランキングの上位に日本の大学を入れることを目指した政策を模索しているが、THEのランキングの順位に反映しているとは言い難い状況だ。

ランキングは、順位づけの基準によって左右されるため、絶対的な評価ではないとはいえ、THEのランキングは世界的に注目され、留学する大学を選ぶ指針としても使われている。①教育力②研究力③研究の影響力④国際性⑤産業界からの収入―の各分野を設けて大学の実績を調べたり、世界の研究者にアンケート調査をしたりして順位を決める。順位付けの基準は、研究や大学院教育を重視している。THEはこのほかに国別のランキングなども公表しており、日本の大学を対象に「教育力」の評価を目指したランキングも2017年から始めた。

世界大学ランキングを調査するタイムズ・ハイヤー・エデュケーションの幹部

世界ランキング2019の上位10校は次の通り。

1位 オックスフォード大(英国)

2位 ケンブリッジ大(英国)

3位 スタンフォード大(米国)

4位 マサチューセッツ工科大(米国)

5位 カリフォルニア工科大(米国)

6位 ハーバード大(米国)

7位 プリンストン大(米国)

8位 エール大(米国)

9位 インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)

10位 シカゴ大(米国)