留学費用はアルバイトでためた
――みんなの国の高校生は、放課後何をしている?
ジェレミー 勉強とか、バイトとか。ケベックでは14歳からバイトができるので、僕は日本の留学費用の約200万円を自分でためました。
シーファ&メイ すごい!
マーシャ 私も留学の費用は親に出してもらったけど、米国でも16歳からバイトができる。
ジェレミー そういう意味では、高校生のバイトについての考え方は、アジアの国同士の方が似ているかもしれないね。日本の高校生もあまりバイトをしないし。
メイ フィリピンでは最低賃金が低いから、高校生がバイトをしてもそんなに稼げないっていうのもあると思う。
ジェレミー ケベックの需給は18ドルくらい。結構、時給は高いと思う。
――さっき、メイさんが広島に修学旅行に行ったと言っていたけど、みなさんの国の高校にも修学旅行はありますか?
シーファ インドネシアでは生徒全員で修学旅行に行くっていうのはなくて、行きたい子だけ行くっていう感じかなぁ。
メイ フィリピンは、「研修」っていう感じ。でもやっぱり、全員で行くものでもない。
マーシャ 米国もそう。スポーツをしている人はこっち、音楽をしている人はこっち、みたいに、その人にあった場所に行く。
ジェレミー 日本の修学旅行は、「遊びじゃないんですから」って先生たちに何度も言われて、見学する時にもきちんとメモを取るように言われますよね。僕は、日本の修学旅行で沖縄まで行ってきました。
マーシャ 私は韓国。韓国にある姉妹校に行って、北朝鮮との国境線付近にも見学に行きました。
シーファ&メイ 私たちは広島に行きました。
夏休みでも学校「びっくり」
――日本と出身国で授業はどんな違いがある?
ジェレミー ケベック市の高校にあたる学校は、日本の大学に似てるかな。受ける講義は自分で決めるし、空いている時間は一人で勉強することが多い。日本の高校は、ケベックの中学に戻った感じ。たくさんの人数で決められた授業に出なくてはならないので、ちょっと窮屈です。
シーファ 新学期は7月スタートだけど、先生一人の授業をみんなで聞くというスタイルは、インドネシアの高校も日本と同じ。
メイ フィリピンで通っているインターナショナルスクールは、一クラスの人数が20人くらいと少ないので、先生とのコミュニケーションが取りやすい。クラスメートの名前を覚えるのも、日本の方が大変だった。
マーシャ 米国の高校はホームルームもないし、日本の大学みたいかも。授業中に携帯を使うし、先生たちはあまり厳しくない。米国の先生は1年間教えてくれても私の名前がわからなかったのに、日本の先生たちは生徒の名前をみんな覚えているのがすごいと思う。
ジェレミー 授業の最初と最後の、「起立、気をつけ、礼」のあいさつが大好き。うちのクラスでは、僕がいつも号令をかけています。
マーシャ 米国の授業も、あいさつなんてしないでなんとなく始まる。あと、一番びっくりしたのが、夏休み。部活動が多くて、夏休みにも毎日のように学校に行く。米国の学校は、夏休み期間の学校は立ち入り禁止になるし、宿題も出ない。
――日本の高校生の放課後が部活動中心で、自由な時間が少ないのはどう思う?
ジェレミー ケベックでは自由時間が多いと遊ぶだけの人も多かったから、部活動を一生懸命やるのもいいんじゃないかな。
メイ フィリピンでは、部活動よりも勉強に重点が置かれているけど、渋滞がひどくて通学に時間がかかり、自由に使える時間があまり多くないような気がします。