なんだか熱っぽい・・・そんなときに「熱さまシート」や「冷えピタ」などの冷却ジェルシートをおでこに貼ろうと考える人も多いだろう。しかし、そもそも、額に貼ることは有効なのだろうか。牧野記念病院(横浜市)の内科医・建部雄氏さんに正しい貼り方を教えてもらった。

 

冷却ジェルシートはおでこでなく首・脇・太ももの付け根に

お手軽に体を冷やすことができる、冷却ジェルシート。なんとなく額に貼るイメージを持つ人が多いようですが、実はおでこに貼るのは有効ではありません。

本当に解熱効果を期待するのであれば、太い動脈が通る場所に貼るのが有効なのです。具体的には、頚動脈(けいどうみゃく)、腋窩動脈(えきかどうみゃく)、鼠径動脈 (そけいどうみゃく)が走行している左右の「頚部(首)」、「脇の下」、「股関節のあたり、太モモの付け根」です。医療現場でも、高い体温を下げる場合これらの部分に対して、保冷剤等を用いて冷却を行っています。

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建部雄氏さん  たてべ・たけし 京都市生まれ。2001年、昭和大学医学部卒業。大規模総合病院の救急科で経験を積み、急性期病院・クリニックの勤務を経て現職。