14 カ国223 選手が参加した大阪インターナショナルチャレンジ2012バドミントン選手権大会は４月４日から５日間、大阪・守口市民体育館で行われ、日本の高校生男子13 人、同女子13 人が出場した。

日本代表入りしている桃田賢斗（福島・富岡３年）＝福島・富岡一中出身＝は男子シングルス準決勝で惜敗したが、３勝を挙げた。

桃田の特徴はネット周りを含めたショットの多彩さ。相手は前後左右に振り回され、体力を消耗する。今大会、準々決勝で対戦した武下利一（22）は終盤に右足がつった。準決勝で桃田を下した山田和司（25）は左すね脇の肉離れを起こし、決勝を棄権した。

日本バドミントン協会の選手強化本部銭谷欽治本部長（59）は、桃田のネット周りのショットを「教えてできるものではない」と高評価する。課題は桃田自身がいう「脚力の強さ、スマッシュの速さを付ける」こと。

奥原希望（埼玉・大宮東３年）＝長野・仁科台中出身＝は女子シングルス２回戦で、今大会準優勝の橋本由衣（21）に敗れた。昨年12 月の全日本総合で16 歳8 カ月の最年少女子シングルスＶ。日本代表入りして初試合の今大会は「変なプレッシャーを感じていた」と涙を浮かべた。銭谷本部長は「それが王者の宿命。周りの期待、マスコミの注目などに対応しなければならない。難しいが重要なこと」と成長を見守る。

飛躍するためにやるべきことが、敗れた試合を通して見えてきた。（ 文・写真 宇佐見英治）

出場した高校生

三浦光將（青森・東奥学園３年）、永田麗（青森・青森山田２年）、鳥居彩乃（宮城・聖ウルスラ学院英智３年）、桃田賢斗（福島・富岡３年）、松居圭一郎（同３年）、早田紗希（同３年）、保木卓朗（同２年）、大堀彩（同１年）、奥原希望（埼玉・大宮東３年）、渡邉あかね（埼玉・埼玉栄３年）、金子祐樹（同３年）、井上拓斗（同３年）、瀬川桃子（同２年）、五十嵐優（同２年）、松本康平（同２年）、中里裕貴（同２年）、稲光勇太（同２年）、吉川英太郎（東京・関東一３年）、星千智（石川・金沢向陽２年）、上野亜美（岐阜・岐阜商３年）、加藤美幸（岡山・倉敷中央２年）、福田卓郎（岡山・水島工３年）、櫻本絢子（鳥取・鳥取敬愛２年）、中村麻裕（福岡・九州国際大付３年）、馬場湧生（同２年）、廣田彩花（熊本・玉名女子３年）