国際基督教大学高校(東京)は、全校生徒の3分の2以上が、1年半以上の海外滞在経験がある帰国生だ。1年生6クラスは、学校祭(9月18・19日)で「国際理解」がテーマの創作劇を上演した。
各クラスは、不老不死の少年と恋に落ちた少女の物語「エバーラスティング 時をさまようタック」から劇を着想し、独自のストーリーを話し合って作り上げた。
他言語を交えて上演
劇中で日本語以外の言語も用いることが条件。1年6組は、創作劇「『今』を生きる僕たち、私たちへ」を英語とドイツ語を交えて上演した。不老不死の水を飲んだ生徒たちが、グローバル化が進み各国が独自の文化を失っていく世界を体験し、互いの個性や文化を尊重する大切さに気付くストーリーだ。
クラス内で、海外経験を話し合ったことや調べたことを生かし、劇にはインド、ドイツ、アメリカの文化や習慣を盛り込んだ。高荷勇星君は「文化の大切さを考えるきっかけになった」と振り返る。日本育ちの楸(ひさぎ)佳那子さんは「さまざまな国の話を友達から聞いて、イメージとは違うことがたくさんあった」と話した。学年主任の中嶌裕一先生は「クラス内の交流で国際理解が深まる」と活動の狙いを語った。
(堤紘子)
2014年にSGHに指定。「多様化する国際社会の変化に対応できるグローバルリーダーの育成」を目標に、国際基督教大学と連携し「多文化共生」を学ぶ。 |