7月29日から8月1日まで、久留米総合スポーツセンター体育館(福岡)などで行われたバレーボール女子決勝は、九州勢同士の戦いとなった。東九州龍谷(大分)が熊本信愛女学院(熊本)をセットカウント3-1で下し、2年ぶり6度目の頂点に輝いた。 ( 文・東憲吾、写真・幡原裕治)

優勝が決まった瞬間、控え選手がコートになだれ込み歓喜の輪ができた。 予選リーグでは高松商(香川)にセットカウント1-2で敗れ、敗者復活戦に回った。相原昇監督(45)は「そこからはい上がって勝ち取っただけに、うれしい」と笑みを浮かべた。

決勝の第1セットは、熊本信愛女学院のエースで、6月に全日本メンバーにも選ばれた古賀紗理那(2年)=熊本・大津中出身=に翻弄され22-25で先制を許す。だが2セット目以降は、セッターの比金みなみ(3年)=東京・大崎中出身=の多彩なトスさばきからスピードある攻撃を仕掛け、竹内あか里(3年)=千葉・松戸四中出身=の高いブロックで失点を防いだ。2セット目以降は3セットを連取、逆転で勝利した。2011年度まで全日本高校選手権(春高バレー)を4連覇した女王も、昨年度は無冠。主将の熊本比奈(3年)=福岡・甘木中出身=は「今年はチャレンジャーの気持ちで臨んでいる」と話す。

練習中からチーム内のコミュニケーションを大切にし、何でも言い合える雰囲気がある。決勝で第1セットをリードされた時も「ここまできたらやるしかないよね」と、メンバー同士で話し合い立て直した。熊本は「先輩たちが築き上げてきた伝統を終わらせたくない。国体、春高バレーでも優勝を目指す」と、先を見据えた。